早見表

エージェンシーが評価する 12 項目を横並びで。

WP メンテナンスマネージャーMainWP
提供形態デスクトップアプリ(Mac & Windows)セルフホスト WordPress プラグイン(自分でダッシュボードを運用)
オープンソース非対応(プロプライエタリ)対応(GPLv2)
サイトへの接続方式SSH + WP-CLI(クライアントサイトへのプラグイン不要)各サイトに MainWP Child プラグインをインストール
データの保管場所自分のPC内(暗号化)ダッシュボードを動かしている WordPress サイト内
ピンポイントロールバック標準搭載標準なし(FTP / 拡張で手動対応)
更新前 DB バックアップ毎回・3世代保持有料エクステンション経由(MainWP UpdraftPlus 等)
ビジュアルチェック(スクショ差分)標準搭載標準なし
ホワイトラベル PDF レポートStandard プラン以上で標準搭載Pro エクステンション(Pro Reports)経由
無料プラン1サイト・全機能利用可コア無料(無制限サイト・基本機能のみ)
価格モデルプラン別の月額固定コア無料 + Pro $29/月 / $199/年 / $599 買切
セットアップの複雑さアプリインストール → SSH 認証情報を入力WordPress サイトを準備 → MainWP インストール → 各サイトに Child を入れる
ダッシュボード用サーバー費用不要(自分のPC)ダッシュボード用 WordPress のホスティング費用が別途必要

特に大きな4つの違い

時間がない方は、ここだけ読めばOKです。

デスクトップアプリ vs セルフホストプラグイン

MainWP は自前で WordPress サイトを用意し、そこにプラグインとして設置・運用します(そのサイト自身を更新・セキュリティ管理する責任も発生)。WP メンテナンスマネージャーはデスクトップアプリ — Mac か Windows にインストールするだけ。サーバーの世話は不要です。

標準のピンポイントロールバック vs 手動復旧

MainWP はプラグイン単位の自動ロールバック機能を持ちません。問題が起きたらバックアップから復元(要エクステンション)か FTP で手動対応。WP メンテナンスマネージャーはプラグインを1件ずつ更新し、壊したプラグインだけを自動で巻き戻します。

クライアントサイトへのプラグインの扱い

両ツールともプラグイン要件はありますが性質が違います:MainWP は管理対象の各サイトに MainWP Child プラグインが必須。WP メンテナンスマネージャーは管理対象サイトに何も入れません — SSH でサーバーに直接接続します。

エクステンション方式 vs オールインワン

MainWP のコアは更新と基本操作のみ。バックアップ・ホワイトラベル・スケジュール実行などエージェンシー機能は Pro エクステンション(Pro $29/月 で 32種類解禁)。WP メンテナンスマネージャーはメンテナンス・バックアップ・ロールバック・ビジュアルチェック・レポートを1つにバンドル。

セクション別ディープダイブ

概要だけでは判断しきれない時のために、各論を詳しく。

セットアップと運用負荷

WP メンテナンスマネージャー
デスクトップアプリをダウンロード・起動し、SSH 認証情報でサイトを追加。アプリの更新もメニューから自動。プロビジョニング不要、WordPress インスタンスの管理も不要、ダッシュボード自体の PHP バージョン心配も不要。
MainWP
まず WordPress サイトを用意して MainWP Dashboard プラグインを設置。各管理対象サイトに MainWP Child をインストールして接続。ダッシュボード用 WordPress も通常の WP サイト同様に更新・セキュリティ管理が必要です。

更新・ロールバック戦略

WP メンテナンスマネージャー
プラグインを1件ずつ順番に更新し、各更新後に HTTP チェック(5xx / 4xx 退行 / 接続不可)を実行。失敗時はそのプラグインだけを wp plugin install --version=X --force で旧バージョンに戻します。更新前 DB バックアップ込み。
MainWP
選択した複数サイトでまとめて更新を実行。プラグイン単位の自動ロールバックなし。問題が起きた場合はバックアップ(UpdraftPlus / BackWPup 等のバックアップエクステンションで取得)から復元、または FTP で手動対応。原因プラグインの特定も手作業になります。

バックアップ

WP メンテナンスマネージャー
メンテナンス実行のたびに DB の完全バックアップを自動取得。最新3世代をサーバー上(.htaccess で外部アクセス遮断)とローカル PC に保存。アドオン不要。
MainWP
バックアップはエクステンション経由:MainWP UpdraftPlus、MainWP BackWPup、MainWP BackupBuddy など。Pro サブスクリプションで全エクステンションが解禁。エクステンションごとに保存スケジュール・保存先を設定 — 柔軟な反面、設定作業は増えます。

データの保管場所

WP メンテナンスマネージャー
サイト認証情報・バックアップ・操作ログがローカル PC 内に暗号化されて保存。外部に出ません。代わりに、PC のバックアップ責任は自分で負う必要があります。
MainWP
すべてのデータがダッシュボードを動かしている WordPress サイト内に保存されます。完全な所有権の代わりに、セキュリティ責任もすべて自分で負います。そのダッシュボードサイトが侵害されると、接続している全クライアントサイトの認証情報が露出するリスクがあります。

サイト数別の料金シミュレーション

WP メンテナンスマネージャー
15サイト: ¥1,800/月(LITE)
50サイト: ¥4,200/月(Standard・100サイトまで)
100サイト: ¥4,200/月(Standard)
200サイト: ¥6,900/月(Business)
年払いは月払いの 20% OFF。
MainWP
サイト数問わず: $0(コア無料・基本機能のみ)
Pro エクステンション込: $29/月 or $199/年 or $599 買切
+ ダッシュボード用 WordPress ホスティング: $5〜$30/月程度
サイト数によらず実質定額。

MainWP の方が向いているケース

すべての制作会社が WP メンテナンスマネージャーに合うわけではありません。正直に書きます。

こんな方は MainWP が合っています

  • オープンソースを強く志向している。 MainWP は GPLv2 でコードの監査・改変・フォークが可能。WP メンテナンスマネージャーはプロプライエタリです。
  • 自社サーバーでダッシュボードを動かしたい。 MainWP はデータ所有権が完全に自社に。WP メンテナンスマネージャーは1台のデスクトップマシン上でのみ動作します。
  • 買い切りライセンスが重要。 MainWP Pro は $599 の買い切りオプションあり。WP メンテナンスマネージャーはサブスクリプションのみ。
  • クラウド型のどこからでもアクセスが必要。 MainWP は WordPress サイト上で動くため、URL とログインがあればどこからでもブラウザでアクセス可能。WP メンテナンスマネージャーはデスクトップ専用です。
  • 必要なエクステンションだけ選びたい。 MainWP のマーケットプレイス方式で、自分の運用に合ったツール構成を組み立てられます。

MainWP と並行して試す方法

いきなり全乗り換えは不要です。

両ツールは並行運用できます。MainWP は Child プラグイン経由、WP メンテナンスマネージャーは SSH 経由のため衝突しません。一般的な検証フロー:

  1. WP メンテナンスマネージャー(無料)を PC にインストール
  2. 1サイト追加(無料プラン上限)— MainWP で既に管理しているサイトの中から影響の少ないものを選ぶ
  3. 1回メンテナンス実行 → MainWP のルーチンと比較
  4. デスクトップ + SSH + ピンポイントロールバックが運用に合っていれば、有料プランで対象サイトを増やす
  5. 残りのサイトは MainWP のままで OK — 慣れたタイミングで段階移行

よくある質問

MainWP Child プラグインを入れたままのサイトに、WP メンテナンスマネージャーも併用できますか?
はい、衝突しません。WP メンテナンスマネージャーは SSH 経由で WP-CLI を実行するだけで、MainWP Child プラグインに一切触りません。
なぜ MainWP にはピンポイントロールバックがないのですか?
MainWP の更新モデルはまとめ更新+バックアップからの復元という思想です。プラグイン単位の自動ロールバックには「バージョン指定インストール」(wp plugin install --version=X --force)と「更新ステップごとの HTTP チェック」のロジックが必要で、WP メンテナンスマネージャーには標準実装されていますが、MainWP のデフォルトワークフローには含まれていません。
MainWP の本当の総コストはどのくらいですか?
MainWP Pro 自体は $29/月、$199/年、または $599 買い切り — ただし、ダッシュボードを動かす WordPress サイトも別途必要です。妥当なホスティング(Cloudways、Kinsta スターター、専用 VPS 等)で $10〜$30/月。加えて、その WP インストールの保守時間も発生します。コア無料+格安ホスティングで小規模チームなら回せますが、大きいエージェンシーは堅牢なホスティングを使う傾向です。
MainWP Child プラグインはセキュリティ上の懸念にならないですか?
MainWP Child は実績のある人気プラグインで、セキュリティ面の信頼性は高いです。ただし考え方として:管理対象の各サイトに「もう1つ更新管理が必要なプラグイン」「もう1つ攻撃面」が増えるトレードオフはあります。WP メンテナンスマネージャーは SSH を使うことでこれを回避しています。
チームで共有して使えますか?
現状、デスクトップアプリは1人のオペレーター運用を想定。Business プランは同一ライセンスで2台のPCに登録可能です。複数人チームで権限管理付きの運用が必要なら、現時点では MainWP の方が向いています。

関連する比較

比較の方法について: MainWP の価格・機能は 2026年5月時点の公式 pricing ページ(mainwp.com/signup)に基づきます。「MainWP の方が向いているケース」も正直に記載しています — 全てのエージェンシーが WP メンテナンスマネージャーに合うわけではないため、判断材料として正確に伝えることを優先しました。

記載に誤りがあれば お問い合わせ よりご指摘ください。修正します。

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クライアントサイトへのプラグインインストール不要。Mac & Windows 両対応のデスクトップアプリ。